CP-CB01b
コントラバス用ピックアップ
『 諦めてしまったコントラバス奏者・諦めきれないコントラバス奏者へ 』
私たちコントラバス奏者は、ある程度の大きさのバンド編成で演奏する時に、楽器の音を増幅するためにピックアップとアンプを使用する機会が多くなります。
現在までに、様々なピックアップの方式が考案され製品化されました。そして私たちコントラバス奏者はさまざまな製品を試してきました。それらのピックアップ製品は、それぞれに特徴のある固有の音色を持っています。私たちはピックアップを購入し比較して、より好みに近い製品を見つけてきました。
またそれぞれの音響的な特徴を生かして、複数のピックアップをミックスして使用したりしてきました。
しかしながら、私たちはピックアップを使う上で大きな不満を抱えてきました。それはピックアップで拾いベースアンプで増幅した音と、生音(アンプ無しでの演奏時に自分に聞こえる音・聴者に聞こえている音)とに大きな違いがあることです。
マイクを使って集音・増幅する方法が、コントラバス本来の音色の増幅のためには音質的に最も優れた方法であることに疑いはありません。しかしながら設備の整ったレコーディングスタジオでの使用では問題ありませんが、コンサート会場やライブハウスなどでの生演奏においては、マイクの使用は他の楽器の音を拾ってしまったり、ハウリングに弱いなどの問題があります。
弦楽器は弦の振動を様々な機構・構造を経て楽器の胴を振動させ、豊かな音を聴く人に届けます。既存のピックアップ製品は、その取り付け位置の関係から、楽器の胴よりも弦の振動を主に拾うものがほとんどで、楽器の生音(振動)とは違う方向性の音を増幅してきました。またピックアップの装着場所によっては、楽器本来の振動(鳴り)を阻害する場合もあり、演奏者には精神衛生上悪い影響もありました。
コントラバスの表板の振動には、弦の振動を始め・駒の振動・魂柱を通した裏板などの振動が含まれています。B&C acoustic CP-CB01bピックアップは、演奏時に聞こえる弦楽器の音の最も大きな(そして最終的な)発生源である楽器表板の振動を増幅することを目標に開発されました。
B&C acoustic CP-CB01bピックアップは、様々な材料で試作した結果をもとに弦楽器の表板と同じ材質のスプルスで構成されています。この軽量で音の伝達が早く、低音域から高音域までフラットに伝えることのできる素材によって、ピックアップを装着した表板の振動を妨げずに表板の振動を拾うことができます。
B&C acoustic CP-01bピックアップの音響特性は、マイクで集音した場合の周波数特性と多くの類似性を持っています。いにしえの技術であるピエゾ素子を使用しながら、生音がそのまま増幅されたように感じさせます。特に発音と音の減衰が自然です。ピエゾ素子を使用したピックアップにありがちな、音の硬さ、ハスキーさなども目立ちません。また、駒周辺に装着することによる特有な周波数特性も持っていません。この特徴のおかげでイコライジング時には思い通りの補正することができます。
B&C acoustic CP-01bピックアップは、コントラバス奏者がピックアップとベースアンプ・PAを使用する時に今まで感じていた不満を大幅に減らすことができる、全く新しいコンセプトで発案・開発されたピエゾピックアップです。
コントラバスの表板にFホールを利用して木製のクランプにより取り付ける軽量のピエゾピックアップです。嫌な響きが少ないアコースティックな増幅音が特徴です。
3種類の色系統があります。
使用する材料の木取りによって木目や色は異なります。
細部の仕様については予告なく変更することがあります。
主な仕様
・ピックアップ部・クランプ部はスプルス製
・クランプネジは樹脂(PEEK)製
・SwitchCraft製フォーンジャック
・テールピースへの取り付け部品は牛革製
注意点
・クランプを装着する部分の表板の板厚が8mmを超える
楽器、またはFホールの幅が19mm未満の楽器には装
着できません。
・楽器の故障・不調による雑音やテールピースに弓ホルス
ター(ボウクイーヴァ)が装着されている場合の弓の出
し入れに伴う弓と弓ホルスターの接触音などもピックア
ップの構造上増幅されます。
2018年6月より「CP-CB01b」にアップグレードしています。